出血が止まらない

出血の種類

1.静脈からの出血

静脈からの出血の特徴は血液の色が黒く、ジワッと出血します。少し太い静脈からですと、黒い血液が溢れるように出血します。
静脈からの出血の止血の原則は直接圧迫する方法です。圧迫をしている途中で、圧迫を解除すると出血量が増加しますので、途中で圧迫を解除することのないようにしましょう。出血量が多いようなら、医療機関を受診してください。

2.動脈からの出血

動脈からの出血の特徴は血液の色が鮮紅色で、拍動性に勢いよく出血します。
動脈からの出血は出血量も多く、直に医療機関にて適切な処置が必要です。応急処置としては、直接圧迫止血法もしくは間接圧迫止血法です。最終手段として出血部位より心臓側の動脈を縛る止血帯法が有ります。縛る強さは出血が止まる程度です。

止血法

一般に体内の血液の20%が急速に失われると出血性ショックという重い状態になり、30%を失えば生命の危険を及ぼすといわれています。したがって、出血量が多いほど、また、出血が激しいほど止血を迅速に行う必要があります。大出血の止血方法としては、出血部位を直接圧迫する直接圧迫止血法が基本です。

直接圧迫止血法

出血している部位を清潔なハンカチもしくはガーゼで強く圧迫する方法です。
○傷は心臓より高くしておく。
○止血する時は血液に直接触れないようにビニール袋等を上手く活用する。

直接圧迫止血法

間接圧迫止血法(参考)

間接圧迫止血法(参考)

止血帯法

直接圧迫止血法で止血できない出血では、止血帯を用いた止血帯法を行います。出血部位よりも心臓に近い部分を幅の広い三角巾やタオルなど(3cm以上)で縛り、輪を作ります。輪に差し込んだペンや棒を引き上げながら廻して、出血が止まるまで充分締めます。出血が止まったら、ゆるまないように棒を固定します。その後止血開始時間を記入します。医療機関まで時間がかかる場合は、30分に1回止血帯を緩め、血流の再開を図ります。

止血帯法

止血法の応用例(直接圧迫止血法と間接圧迫法の併用)

止血法の応用例

直接圧迫止血法に、左上腕動脈圧迫による間接圧迫止血法を併用したところ